春たけのこ

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今年初めて生のたけのこを調理した。

愛読している『きのう何食べた?』のおかげで、生のたけのこは米ぬかと鷹の爪を入れて下茹でしないと使えない、ということは知っていたが、たけのこご飯も市販の炊き込みご飯の素で作っていた。うちの母が愛用していたので、あまり自分で具材を揃えて炊き込みご飯を作るという発想がなかったのかもしれない。

佳代子さんのようなたけのこの下茹でをしてくれる友達はいなかったけど、大量のたけのこをレジ袋に詰めてドアノブにかけておいてくれる友達には恵まれたので、一晩かけて下茹でをした。正確に言うと、10分くらい煮て、あまりの眠気に火を消して放置した。長くやり過ぎると香りまで飛んでしまうらしいが、幸い翌朝嗅いだたけのこの香りは清々しく、またそれを冷蔵庫に入れて仕事に行った。

天ぷらと炊き込みご飯、治部煮、オリーブオイル焼を試してみた。たけのこだけじゃ寂しいので、舞茸も天ぷらにした。

炊き込みご飯は鍋で炊いたのだが、少しおこげが出来て香ばしく、ふわっとたけのこの香りがした。他のたけのこ料理もとても美味しく出来上がり、たけのこの香りに包まれ幸せな一晩を過ごした。

 

追記。その後余った炊き込みご飯を冷凍し、翌々日の朝食にしたのだが、香りはほぼ飛んでいて、あのふわっと香ったたけのこは実は鮮烈な香りだったんだなと思い知った。その後しばらくして食べた時は、冷凍でも市販の炊き込みご飯くらいの香りはすると思ったけど、やはり炊きたての時の香りをもうちょっと有り難く味わっておけばよかったと後悔した。